存在召命
ホロスコープは「深掘り」することができる。10天体+ノード・カイロンあたりまでのホロスコープを見て何かを知ることもできるし、その先として、サビアンを見たり、リリス・バーテックス・パッラス・ケレス・ウェスタ・ユノー、あたりの天体(?)まで見ていくことができる。さらに深く見れば、日本語であまりこれについて解説された文献をあまり知らないが…恒星(fixed star)がいくらでも出てくる。
そこまで拡張した時、星の数はゆうに20個近くなる。そうなると、ホロスコープ上のほとんどの室は何らかの星が入るくらいになるかもしれない。fixed starまで入れると、もうそこらじゅうになんでもあるくらいになるだろう。
占星術にとって最も重要な地点のひとつはMCだ。MCは、仕事運、と言うことが多い。実際そうだけれど、仕事運がMCの一側面だと言って良い。しかし、MCを正確に語れる日本語の単語は存在しない。英語のVocation, ドイツ語のBerufと言うとき、そこには「天職」と同時に「使命」「神に任ぜられた仕事」のような意味が加わり、ラテン語のvox(声,voice)からきている英語のvocationの"voc"の部分より「呼ばれること、任命されること」の意味も帯びる。
vocationは、召命、と呼ばれるが、MCを召命運と言っても、意味がわからないと思うので、MCの一部しか表現できないが、便宜上、仕事運とよんでいる。ただ「仕事運が良い」はその人の天職が例えば働かずに暮らすことだったら、働かずに暮らすための援助などを意味すると言える。
MCは、生まれてきた目的であり、生き方であり…ともかく、そのMCに対して、吉相を持っている星は重要である。その星は、あなたの人生を作る上で、厳しい先生ではなく優しい先生だからだ。逆に、凶相を持っているのは、厳しい先生かもしれない。ただどちらも、良い学びを持った先生であることには変わりはない。
星を深掘りして、星の数をリリス〜ユノーにまで広げていったら、何らかの形で強くMCと吉相で結びついている星がでてくるかもしれない。そういったレベルの星の結びつきは、メジャーな天体でなくとも注目すべきだろう。
まあでも例えば、↑の自分のチャートなんかそうなんですが、ここまで星の数を広げても、MCと吉相が0度レベルでない配置のこともある。それどころか、凶相の0度が増えたわ。私の場合、一番MCと仲が良くて、海王星なんですがセキスタイルの4度。トラインは8度とか9度しかない。
自分の中の星はそんな調子なので、そうしたら今度は…相性図頼みだ。誰かとの化学反応に期待するしかない。だからこそ、自分のMCに良い吉相をもたらしてくれる相手からもらう仕事が天職かもしれない。MCに強い吉相がない人は、ひとりで仕事をするよりパートナーと仕事をするのに向いているかもしれない。
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