やくそう
薬草学の歴史を追っていた。
現代の薬草学はいわば古典復古主義的なところもあって、でももちろん化学成分を分析した場合は漢方のように現代西洋医学の薬と同じ化学成分とその効能が見つかることもある。
とはいえそれは統計学であって、あなたが人類に普遍的な「平均的な体つき」をしていればその効能は出やすいことになるし、もちろん医学統計も行われた過程について疑い出せばきりがない。何か代わりになる化学成分や体のメカニズムの発見があったときに、過去の医学論文に関する改ざんが話題になったりするものだ。
中世ドイツのヒルデガルト、その先にあるディオスコリデスなどをはじめとする薬草学の系譜、さらにはエジプトのパピルスに記された古いものでは紀元前3000年にもなる医学と薬草学、もっというと、ネアンデルタールや古代の人類が使っていたとされる、解熱鎮痛剤(サリチル酸:ポプラの木)、抗生物質(ペニシリン:アオカビ)…。
歴史をそうやって遡れるが、さらにはこの↑↑の記事のように、動物が薬草学を知っていたとなると、薬草学の歴史は、人類の歴史よりももっと古いものだ。
統計処理はAIの基本だ。すなわち、統計は思考活動の最大基礎である。そして、統計ができれば、薬の効能は知ることができる。生命が統計機能を持った時から(とはいっても、生命そのものが統計機能のような気すらする)、必然的に薬の歴史は始まったとも言える。
その意味で、人間の細胞ひとつひとつの中で起きていることを表現した映像が、こうやってまるで宇宙ステーションの機械みたいに表現されているのは、なかなか理にかなっていると思う。人間の細胞ひとつひとつがこんな宇宙ステーションなのだ。宇宙ステーションが、この宇宙上で、偶然に、自然に、勝手にできるだろうか?
機械仕掛けの人間、Deus ex machinaならぬ…homines ex machina. Et creavit deus hominem? 宗教的なDeusが古いならば、マトリックスのアーキテクトみたいな感じでももちろんいい。Deusは、どっちでもいい言葉なのだ。語源をたどると、デウスだってゴッドだって、今の意味が乗る前に、作られた言葉だってことがわかる。
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